こんにちは、Layers Highの南忍です。
2021年3月11日は東日本大震災から10年が経ちました。
毎年3月になるといつも以上に思うことがあります。
本日の記事は長くなりますが、最後まで読んでいただければ幸いです。
2011年3月11日
当日私は高校生でした。
春休みに入る前でしたので授業が少なく、昼食後すぐに部活動がはじまりました。
高校では、和太鼓部に所属していました。
この年の8月、我々和太鼓部は全国高等学校総合文化祭(文化部の全国大会)・郷土芸能部門に奈良県代表として出場する予定でした。
開催場所は福島県南相馬市。
そのため、全国大会に向けた本格的な練習を行っていました。
その日の14:46。地震が発生しました。
大会開催場所であった福島県南相馬市が震災に見舞われ、和太鼓部はその日から大会に向けての練習に加え、震災を我がこととして日々の生活を送ろうと、部員一同で団結しました。
ですが震災の影響により、5月に大会中止の決定がなされました。
しかしその後、岩手県高等学校文化連盟郷土芸能部門の先生方が大会開催に尽力下さり、岩手県盛岡市で代替開催されることとなりました。
このような状況の中で大会開催に力を尽くして下さったみなさんに感謝し、
今までの成果を出し切り、全身全霊を込めて演奏しました。
全国大会の本番終了後、震災で津波被害を受けた大槌町と釜石市で演奏をさせて頂きました。
演奏を終え、みなさんが笑顔で拍手をしてくださった姿を見て、逆に元気をもらいました。
地震発生から5ヶ月。
実際に岩手県に行かせていただき、
瓦礫の片づけや仮設住宅への入居が進んだとはいうものの、町の復興、生活の再建はまだまだこれからだと感じました。
演奏を観にきて下さった方から「外見は復興されていくけど、心の復興はまだまだです。」とお聞きしました。
この言葉を聞いた瞬間、胸が締め付けられました。
それと同時に私の中で「一人でも多くの人に笑顔になっていただきたい」という思いが出てきました。
全国大会の開催場所である福島県南相馬市が震災に見舞われたこと。
その代替場所が被災された岩手県であるということ。
被災地を訪れ、和太鼓部が演奏する機会をお与えいただいたということ。
このようなご縁を頂いたことで、今もなお続く被災地の復興を祈り支援していく。
これが、岩手県で演奏をさせていただいた元であります。
高校を卒業し、大学に進学した私は「一人でも多くの人に笑顔になっていただきたい」という思いから、
ジャグリングを主とした大道芸団「灯@〜Akari〜」を結成しました。
名前にちなんで光を使ったものを中心に、ときには炎を使ったパフォーマンスもやっていました。
自分たちのパフォーマンスで元気になっていただきたい。
私の中にある灯(あかり)を君に渡そう。
世界の人へ灯(あかり)を…
そんな思いで結成されました。
そして今現在、一人でも多くの人に笑顔を届けるため、お芝居やダンス、その他様々なパフォーマンスをやっています。
私はいつも震災のことが頭にあるわけではありません。
どんなに大きな出来事があっても、1日、1週間、1ヶ月…と経っていくにつれて薄れていきます。
大きな震災があっても時間が経つと忘れられていき、ニュースでもほとんど出てこなくなります。
被災された人たちも、忘れられることが本当に辛くて悲しいことだと仰っていました。
ですが、私が様々なパフォーマンスをやっているのは、
一人でも多くの人に笑顔になっていただきたい。
良い影響を与えたい。
といった理由だけでなく、
あの震災を忘れないために。
という思いも込めてやっています。
和太鼓(郷土芸能部門)の全国大会、被災地である岩手県での訪問演奏が、
今の自分を形成したと言っても過言ではありません。
長々と書きましたが、少しでも何か伝わるものがあれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
南忍